日本国憲法は、制定・施行されてから70数年間、1回も改正が行われていません。大きく変化した国内外の環境に合わせて、憲法にもアップデートが必要ではないでしょうか。
3月26日、令和3年度予算案が参議院を通過して成立を致しました。そしてこれから様々な重要法案の審議が成されるわけですけれども、私は、この通常国会で8国会継続審議になっている、憲法改正国民投票法の改正案を成立させなければいけないと思っています。
実は私も2012年、国政に進出してからずっと衆議院の憲法審査会委員を務めておりました。この「憲法審査会」の前身が「憲法調査会」というものでありますけれども、憲法論議を専門的に行う機関としてこの憲法調査会が設置されたのは、今から約20年ほど前、平成12年(2000年)の1月であります。
この「憲法調査会」の設置は、その3年前、平成9年(1997年)に自民党の元衆議院議員(外務大臣)中山太郎先生が設立した「憲法調査委員会設置推進議員連盟」による、積極的な働きかけと、その議連に集った与野党、各会派の先生方の多大な努力の結果で「憲法調査会」が設置されました。
中山太郎会長のもと、憲法調査会では約5年の歳月をかけて、憲法制定経緯の検証、さらには「21世紀の日本のあるべき姿」をテーマにした大所高所からの調査、そして全文を含む憲法全体のテーマ別、逐条別調査が徹底して行われました。調査時間は延べ450時間、そして実に106人もの参考人を招致して、5回に渡る海外渡航をして28の国、国際機関を調査されました。
まさに総合的、包括的な調査を実施し、その結果として平成17年(2005年)4月に衆議院議長宛に「最終報告書」を提出しております。この最終報告書は、国権の最高機関である国会における憲法論議にふさわしい充実した内容で、今、我々がこうして国会で憲法を議論しているその礎、基礎となっております。
次回は、憲法調査会がどのような基本理念のもとで運営されたか、それが今の憲法審査会にどう繋がっているかという点をお話したいと思います。
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